簿記3級

簿記3級 統一試験・ネット試験の出題予想

簿記3級の出題予想

簿記3級の出題予想ページです。各問題の出題形式や頻出論点、対策のコツ・ポイントなどを分かりやすくご紹介いたします。

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主な出題内容 配点
(100点)
目標点
(80点)
目標時間
(計60分)
解答順序
(おすすめ)
第1問 商業簿記の仕訳問題(15問) 45点 36点 20分
第2問(1) 勘定記入・帳簿記入 10点 8点 10分
第2問(2) 補助簿の選択・語群選択 10点 8点 5分
第3問 財務諸表・精算表の作成 35点 28点 25分
予想の内容は2023年度の統一試験(筆記試験)およびネット試験両方に対応しています。安心してご利用ください。
簿記検定ナビでは、独自の出題予想にもとづいて制作した簿記3級の模擬問題(簿記ナビ模試)を無料配布しています。本ページの出題予想とあわせて学習の総まとめにぜひご利用ください。

第1問の出題予想

簿記3級の第1問では、仕訳問題が15問出題されます。配点は1問3点で合計45点です。

問題文を読んで取引の内容を把握し、問題ごとに列挙されている勘定科目の中から最も適切なものを選んで金額とともに記入します。

合計45点も配点される割には基本的な内容の問題が多く、出題パターンも限られているため仕訳対策が効果的です。

簿記業界では「仕訳を制する者が簿記3級を制する!」という格言があるくらい仕訳は重要なので、簿記検定ナビの重要仕訳TOP100や、市販の仕訳教材・アプリなどを使って万全の対策をしておきましょう。

第1問の要確認論点

簿記の「現金」の範囲
  • 通貨(紙幣と硬貨)
  • 通貨代用証券(他人振出小切手、郵便為替証書、送金小切手)

通貨代用証券(他人振出小切手、郵便為替証書、送金小切手)はすぐに換金できるので、簿記では「現金」として取り扱います。受け取った時は「現金の増加」、支払った時は「現金の減少」として処理しましょう。

小切手受取時の処理
  • 他人振出小切手:現金の増加
  • 自己振出小切手:当座預金の増加
  • 他人振出小切手を受け取り、ただちに当座(普通)預金口座に預け入れた:当座(普通)預金の増加

小切手受取時の仕訳を考えるさいは、誰が振り出した小切手なのかを必ず確認しましょう。上記の3つのパターンを押さえておけば完ぺきです。

売上債権が貸倒れたときの処理
  • 前期発生&当期貸倒れ:貸倒引当金を取り崩し、不足分を貸倒損失で処理
  • 当期発生&当期貸倒れ:全額を貸倒損失で処理

売上債権が貸倒れたときの仕訳を考えるさいは、その債権がいつ発生したものなのか必ず確認しましょう。

前期以前に発生した債権は、前期末に設定した貸倒引当金の対象になっているので、貸倒れたときには貸倒引当金を取り崩し、それでも足りない場合は残りを貸倒損失で処理します。

一方、当期に発生した債権は前期末に設定した貸倒引当金の対象になっていないので、貸倒れたときには全額を貸倒損失で処理します。

貸倒れ債権を回収したときの処理
  • 前期貸倒れ&当期回収:償却債権取立益で処理
  • 当期貸倒れ&当期回収:貸倒れ処理時の逆仕訳

前期以前に貸倒れ処理した債権の一部または全部を回収した場合、前期以前の処理を取り消すことは不可能なので、償却債権取立益で処理します。

一方、当期に貸倒れ処理した債権の一部または全部を回収した場合、当期の処理を取り消すことは可能なので、貸倒れ処理時の逆仕訳をします。

仕入諸掛り
  • 当社負担:仕入原価に含める
  • 仕入先負担:立替金を計上する or 買掛金から差し引く
売上諸掛り
  • 当社負担:発送費などで費用処理する

当社負担の仕入諸掛りは、仕入原価に含めて処理します。一方、仕入先負担の仕入諸掛りは「立替金の計上(増加)」または「買掛金の減少」として処理します。問題の指示に従って適切に処理しましょう。

当社負担の売上諸掛りは、発送費や支払運賃などで費用処理します。問題の指示に従って適切な勘定科目で処理しましょう。

企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等の適用にともない、得意先負担の売上諸掛りに関する処理は簿記3級の試験範囲から外されました。詳細は2021年度 日商簿記検定の試験範囲に関する改定情報のページでご確認ください。
第1問対策のポイント
  1. 仕訳問題は短い時間で解ける割に配点が多いです。
  2. 第1問で40点以上を取ると合格にグッと近づきます。
  3. 仕訳は商業簿記の試験範囲からまんべんなく出題されます。
  4. インプット教材とは別に仕訳対策教材を準備して対策しましょう。
  5. 問題文を読んだ瞬間に仕訳をイメージできるようになるまで繰り返しましょう。
  6. 仕訳対策をすると第2問・第3問の解答スピードも速くなるのでコスパ抜群です。

第2問の出題予想

簿記3級の第2問は(1)(2)の大問2つで構成されています。(1)では勘定記入や帳簿記入、(2)では補助簿の選択や伝票会計、語群選択などの問題が出題されます。

配点は(1)(2)ともに10点で、2つあわせて20点です。どちらも出題パターンはある程度決まっているため、基本レベルの問題を使った反復練習が最も効果的です。

田口先生1
田口先生
第2問の(1)と(2)はどちらも10点の配点ですが、問題の難度に差があることが多いです。解答にあたっては(1)と(2)の出題内容を確認したうえで、簡単な問題・早く解ける問題を優先して解きましょう。
第2問対策のポイント
  1. 「勘定記入」と「帳簿記入(特に商品有高帳)」の2つが本命論点です。
  2. (1)では固定資産や費用・収益にかかる経過勘定などの勘定記入がよく出題されます。
  3. (2)では理論問題(語群選択)も出題されます。計算手順とセットで押さえましょう。
  4. (1)と(2)は問題の量・難度に差があることが多いです。簡単な問題から解きましょう。

第3問の出題予想

簿記3級の第3問では、財務諸表(損益計算書と貸借対照表)や精算表、決算整理後残高試算表などの作成問題が出題されます。配点は35点です。

第3問でよく出題される問題
  • 損益計算書の作成問題
  • 貸借対照表の作成問題
  • 精算表の作成問題(文章・推定)
  • 決算整理後残高試算表の作成問題

財務諸表(損益計算書・貸借対照表)の作成問題では、貸倒引当金の計算や売上原価の算定など定番の決算処理がメインで問われますが、最近は「固定資産の減価償却の月次処理」や「給料・光熱費の未払計上」など実務を意識した処理もよく問われます。

また、精算表の作成問題は、決算整理前の金額と決算整理事項をもとに精算表を完成させる「文章形式」と、予め記入されている金額からパズルのように他の金額を推定して精算表を完成させる「推定形式」の2種類があります。どちらが出題されても大丈夫なように対策しておきましょう。

田口先生1
田口先生
第3問は財務諸表(損益計算書と貸借対照表)の作成問題が本命論点です。まずは損益計算書・貸借対照表の表示のルールや作成手続きの一連の流れ、当期純利益(純損失)と繰越利益剰余金の関係などを完ぺきにマスターしましょう。
第3問対策のポイント
  1. 未処理事項・決算整理事項は出題パターンがある程度決まっています。
  2. よく間違えてしまう処理はノートに簡潔にまとめて何度も目を通しましょう。
  3. 難問対策は不要です。基本レベルの問題を早く、正確に解く練習に力を入れましょう。
  4. 無理に35点満点を狙う必要はありません。7割~8割取れればじゅうぶんです。

受験生の皆さまへ

簿記3級の出題予想を最後までご覧いただきありがとうございます。

試験勉強というのは、途中がどんなに辛くて大変でも合格すれば全部いい思い出になりますが、中途半端にやめてしまうとずっと悔いが残ります。5年、10年経ったときに「もう1回やり直したいな…」と思っても時間を巻き戻すことはできません。

せっかく簿記の勉強を始めたんですから、素敵な思い出になるようにがんばってください。諦めずに勉強を続ければ必ずゴール(合格)にたどり着けるはずです。私も微力ながら合格のお手伝いができるようにがんばります!

簿記3級 出題予想
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