予想問題「簿記ナビ模試」

簿記2級 予想問題「簿記ナビ模試(第2回)」第3問の詳細解説

第2回の各問題の難度・解答時間の目安

簿記ナビ模試(簿記2級)第2回の各問題の難度・解答時間の目安は以下のとおりです。

各問題の難度(解答時間の目安)
  • 第1問:簡単(10分)
  • 第2問:普通(30分)
  • 第3問:普通(20分)
  • 第4問:普通(20分)
  • 第5問:簡単(10分)

1回目は解答時間を気にせずにすべての問題を解いてください。点数も気にする必要はありませんが、解きっぱなしにせず間違えたところはテキストに戻ってしっかり復習しましょう。

2回目以降は各問題の難度・解答時間の目安を頭に入れたうえで、本試験を意識して「時間配分」や「解答順序」などに気を配りながら解いてみましょう。

第3問の詳細解説

第3問はサービス業に関する財務諸表(損益計算書)の作成問題です。

下書用紙に[資料3]の未処理事項および決算整理事項の各仕訳を書いたうえで、各勘定の金額を集計して答案用紙の損益計算書を作成しましょう。

1.役務収益・役務原価①

本問はまず、問題文に「[資料2]の①に該当する形態において、勤務報告書の提出もれ(作業時間:100時間)が見つかったため、当期の3月分として ¥ 200,000 を請求(売上計上)し、給与の未払い分は未払金で処理する」とあるので、計上もれになっている役務収益200,000円を計上します。

解答仕訳①-1
(借)売掛金 200,000
 (貸)役務収益 200,000

上記の役務収益にかかる給料の未払い分については、問題文に「1時間あたりの給与額は派遣先への請求額の70%」とあるので、役務収益200,000円の70%分を役務原価(報酬)で処理します。

3月分の未処理
  • 役務収益:200,000円
  • 役務原価(報酬):200,000円×70%=140,000円
解答仕訳①-2
(借)役務原価(報酬) 140,000
 (貸)未払金 140,000

また、問題文に「当社が負担すべき事務用品費 ¥ 10,000 について派遣先から請求書が送られてきていたが未処理であった」とあるので、未処理分を役務原価(その他)で処理します。

解答仕訳①-3
(借)役務原価(その他) 10,000
 (貸)未払金 10,000

2.役務収益・役務原価②

問題文の「仕掛品の残高は、[資料2]の②に該当する形態の給与を2月末に計上したものである」から、2月末の月次決算で以下のような仕訳をしたことが分かります。

参考:2月末の仕訳
(借)仕掛品 368,000
 (貸)役務原価(報酬) 368,000

上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文に「3月中に作業が完了し…決算において適切に処理する」とあるので、仕掛品役務原価(報酬)に振り替えます。

なお、この役務原価にかかる役務収益に関しては「派遣先に請求(売上計上)済み」とあるので、ここで新たに計上する必要はありません。

解答仕訳②-1
(借)役務原価(報酬) 368,000
 (貸)仕掛品 368,000

また、役務原価(報酬)のうち4月以降に請求にかかる分の420,000円は当期の費用として処理するのは適当ではないので、役務原価(報酬)から仕掛品に振り替えます。

解答仕訳②-2
(借)仕掛品 420,000
 (貸)役務原価(報酬) 420,000

3.貸倒引当金の設定

売掛金に関する貸倒引当金

まずは売掛金の期末残高を把握し、2%を乗じて貸倒引当金要設定額を算定します。本問は差額補充法を採用しているので、貸倒引当金の期末残高との差額を貸倒引当金繰入で処理しましょう。

売掛金にかかる貸倒引当金
  • 売掛金:1,900,000円+200,000円=2,100,000円
  • 貸倒引当金要設定額:2,100,000円×2%=42,000円
  • 貸倒引当金期末残高:35,000円
  • 貸倒引当金繰入:42,000円-35,000円=7,000円
解答仕訳③-1
(借)貸倒引当金繰入 7,000
 (貸)貸倒引当金 7,000
田口先生1
田口先生
売掛金の期末残高を計算するさいは、1.で増加した200,000円の売掛金をお忘れなく!

貸付金に関する貸倒引当金

問題文に「貸付金の期末残高に対して4%の貸倒引当金を設定する」とあるので、決算整理前残高試算表の貸付金の金額300,000円に4%を乗じて貸倒引当金要設定額12,000円を算定します。

貸付金にかかる貸倒引当金
  • 貸付金:300,000円
  • 貸倒引当金要設定額:300,000円×4%=12,000円
  • 貸倒引当金期末残高:0円
  • 貸倒引当金繰入:12,000円-0円=12,000円
解答仕訳③-2
(借)貸倒引当金繰入 12,000
 (貸)貸倒引当金 12,000

なお、営業外債権である(=売上債権ではない)貸付金に対する貸倒引当金繰入は「販売費及び一般管理費」の欄ではなく「営業外費用」の欄に計上します。

損益計算書の表示区分
  • 売上債権にかかる貸倒引当金繰入:損益計算書の販売費及び一般管理費の欄に計上
  • 営業外債権にかかる貸倒引当金繰入:損益計算書の営業外費用の欄に計上

4.減価償却

建物の減価償却

建物は定額法により当期の減価償却費を計算します。

解答仕訳④-1
(借)減価償却費 60,000 ※1
 (貸)建物減価償却累計額 60,000

※1 1,800,000円÷30年=60,000円

備品の減価償却

備品は200%定率法により当期の減価償却費を計算します。

なお、備品に関しては問題文に「保証率は0.10800、改定償却率は0.500である」とあるため、通常の計算方法による減価償却費と償却保証額の大小を必ずチェックしましょう。

備品の減価償却費
  • 通常の計算方法による減価償却費:(400,000円-160,000円)×40%=96,000円
  • 償却保証額:400,000円×0.10800=43,200円
  • 大小の判定:96,000円>43,200円 → 96,000円
解答仕訳④-2
(借)減価償却費 96,000
 (貸)備品減価償却累計額 96,000
参考:備品の減価償却費の推移

参考までに、備品の減価償却費の推移をご紹介いたします。

通常の計算方法による減価償却費が償却保証額を下回ったタイミング(※本問は×10年度)で、償却保証額が当期の減価償却費になります。

×7年度の備品の減価償却費
  • 通常の計算方法による減価償却費:400,000円×40%=160,000円
  • 償却保証額:400,000円×0.10800=43,200円
  • 大小の判定:160,000円>43,200円 → 160,000円
×8年度の備品の減価償却費
  • 通常の計算方法による減価償却費:(400,000円-160,000円)×40%=96,000円
  • 償却保証額:400,000円×0.10800=43,200円
  • 大小の判定:96,000円>43,200円 → 96,000円
×9年度の備品の減価償却費
  • 通常の計算方法による減価償却費:(400,000円-160,000円-96,000円)×40%=57,600円
  • 償却保証額:400,000円×0.10800=43,200円
  • 大小の判定:57,600円>43,200円 → 57,600円
×10年度の備品の減価償却費
  • 通常の計算方法による減価償却費:(400,000円-160,000円-96,000円-57,600円)×40%=34,560円
  • 償却保証額:400,000円×0.10800=43,200円
  • 大小の判定:34,560円<43,200円 → 43,200円
×11年度の備品の減価償却費
  • 減価償却費:43,200円-1円(※備忘記録)=43,199円

5.特許権の償却

問題文の「特許権は×6年4月1日に計上した」から、前期末(×8年3月31日)時点で2年分(×6年4月~×8年3月)の償却が済んでいることが分かります。

よって、残りの償却期間6年で決算整理前残高試算表の特許権の金額120,000円を均等償却します。

特許権の償却額
  • 特許権の償却期間:8年
  • 前期末までに償却した期間:2年
  • 残りの償却期間:8年-2年=6年
  • 決算整理前残高試算表の特許権の金額:120,000円
  • 当期の償却額:120,000円÷6年=20,000円
解答仕訳⑤
(借)特許権償却 20,000
 (貸)特許権 20,000
田口先生1
田口先生
うっかり8年で計算しないように気をつけてください!

6.退職給付引当金の設定

問題の指示に従って当期の繰入額を退職給付費用で処理します。

解答仕訳⑥
(借)退職給付費用 52,000
 (貸)退職給付引当金 52,000

7.再振替仕訳と費用の未払い

まず、前期末に処理した費用の未払いの仕訳をイメージしましょう。

参考:前期末に処理した費用の未払いの仕訳
(借)給料 120,000
(借)水道光熱費 15,000
 (貸)未払費用 135,000

上記の仕訳を踏まえたうえで当期の再振替仕訳を考えますが、仕訳自体は貸借をひっくり返して逆仕訳をするだけです。

解答仕訳⑦-1
(借)未払費用 135,000 ※2
 (貸)給料 120,000
 (貸)水道光熱費 15,000

※2 120,000円+15,000円=135,000円

また、当期の費用の未払いの仕訳も前期末と同じ形になります。

解答仕訳⑦-2
(借)給料 132,000
(借)水道光熱費 18,000
 (貸)未払費用 150,000 ※3

※3 132,000円+18,000円=150,000円

8.法人税等の計算

問題文の「中間納付額控除後の金額 ¥ 168,000 を未払法人税等として計上する」「仮払法人税等 ¥ 154,000 は中間納付にかかわるもの」から、当期の法人税、住民税及び事業税の金額を逆算しましょう。

法人税等の金額
  • 未払法人税等:168,000円
  • 仮払法人税等:154,000円
  • 法人税、住民税及び事業税:168,000円+154,000円=322,000円
解答仕訳⑧
(借)法人税等 322,000
 (貸)仮払法人税等 154,000
 (貸)未払法人税等 168,000

集計時のちょっとしたテクニック

解答の流れとしては、問題資料の【未処理事項および決算整理事項】の仕訳を下書きし、答案用紙の損益計算書を完成させる形が一般的ですが、下書きが完成した時点で貸借対照表に関する勘定科目に打ち消し線を引いて集計から除外しましょう。

本問は損益計算書のみを作成する問題なので、貸借対照表に関する勘定科目の増減は関係ありません。損益計算書に関する勘定科目のみを効率よく集計するために、また、集計もれを防ぐために、集計作業に先立って貸借対照表に関する勘定科目を除外しておくことをおすすめします。

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