仕訳対策教材「重要仕訳TOP100」

簿記2級 重要仕訳TOP100「ファイナンス・リース取引(決算処理②)」

仕訳問題

難度:高・・低

重要度:A・B

×1年10月1日に、下記の条件でリース会社と備品のリース契約を締結した。このリース取引はファイナンス・リース取引に該当するため、利子抜き法により処理することにした(※適切に処理済み)。

  • リース期間:4年
  • リース料:年額 ¥ 200,000(毎年9月末日払い)
  • リース資産:見積現金購入価額 ¥ 720,000
  • 決算日:3月31日(会計期間は1年)

当期末(×2年3月31日)の決算において、リース料に含まれている利息のうち、当期の経過期間にかかる分を定額法の月割計算により未払計上するとともに、備品(耐用年数:リース期間、残存価額:ゼロ、償却方法:定額法、記帳方法:間接法)の減価償却費を月割りで計上した。

勘定科目は次の中から最も適当なものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 前払利息
備品 リース資産 リース債務 未払利息
リース資産減価償却累計額 支払リース料 減価償却費 支払利息

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
支払利息 10,000 ※1 未払利息 10,000
減価償却費 90,000 ※2 リース資産減価償却累計額 90,000

※1 (@200,000円×4年-720,000円)×6か月/48か月=10,000円
※2 720,000円×6か月/48か月=90,000円

解説

ファイナンス・リース取引(決算処理②)に関する問題です。

本問は、取引を「利息の未払計上に関する取引」と「減価償却に関する取引」の2つに分けて考えましょう。

利息の未払計上に関する取引

本問はまず、問題文の「ファイナンス・リース取引に該当する」「利子抜き法により処理することにした」「リース資産:見積現金購入価額 ¥ 720,000」から、契約時に720,0000円のリース資産およびリース債務を計上していることが分かります。

リース資産・リース債務の計上額
  • 利子抜き法:見積現金購入価額など
  • 利子込み法:リース料総額
参考:契約時の仕訳
(借)リース資産 720,000
 (貸)リース債務 720,000

上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文に「リース料に含まれている利息のうち、当期の経過期間にかかる分を定額法の月割計算により未払計上する」とあるので、当期の経過期間にかかる利息相当額を計算して支払利息未払利息で処理しましょう。

利息相当額の計算
  1. 当期の経過期間:6か月(×1年10月1日~×2年3月31日)
  2. 利息相当額:(@200,000円×4年-720,000円)×6か月/48か月=10,000円
解答①:利息の未払計上に関する仕訳
(借)支払利息 10,000
 (貸)未払利息 10,000

減価償却に関する取引

契約時に計上したリース資産720,000円の減価償却を行います。

減価償却費の計算
  1. 取得原価:720,000円
  2. 耐用年数:4年(48か月)
  3. 当期の経過期間:6か月(×1年10月1日~×2年3月31日)
  4. 当期の減価償却費:720,000円×6か月/48か月=90,000円
解答②:減価償却に関する仕訳
(借)減価償却費 90,000
 (貸)リース資産減価償却累計額 90,000

まとめ

以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

参考1:翌年度の仕訳

利子抜き法で処理していた場合の翌年度の仕訳(再振替仕訳・リース料支払時の仕訳)は以下のとおりです。参考までに内容をご確認ください。

参考1-1:再振替仕訳
(借)未払利息 10,000
 (貸)支払利息 10,000
返済額の計算
  1. リース料:200,000円
  2. 利息相当額:(@200,000円×4年-720,000円)×12か月/48か月=20,000円
  3. リース債務の返済額:200,000円-20,000円=180,000円
参考1-2:リース料支払時(×2年9月30日)の仕訳
(借)支払利息 20,000
(借)リース債務 180,000
 (貸)現金など 200,000

参考2:利子込み法により処理していた場合の仕訳

利子込み法で処理していた場合の契約時・決算時・リース料支払時の仕訳は以下のとおりです。

利子込み法は利息相当額がリース資産・リース債務に含まれているため、リース料の支払時・決算時に利息の調整を行う必要はありません。決算時には減価償却の仕訳のみを行います。

参考2-1:契約時の仕訳
(借)リース資産 800,000
 (貸)リース債務 800,000
減価償却費の計算
  1. 取得原価:800,000円
  2. 耐用年数:4年(48か月)
  3. 当期の経過期間:6か月(×1年10月1日~×2年3月31日)
  4. 当期の減価償却費:800,000円×6か月/48か月=100,000円
参考2-2:決算時の仕訳
(借)減価償却費 100,000
 (貸)リース資産減価償却累計額 100,000
参考2-3:リース料支払時(×2年9月30日)の仕訳
(借)リース債務 200,000
 (貸)現金など 200,000
田口先生1
田口先生
「リース債務」を「リース負債」と書いてしまう方がいます。非常にもったいないので、ケアレスミスにはじゅうぶんご注意ください。
リース料支払日と決算日が同日のケースの仕訳は、ファイナンス・リース取引(決算処理①)で出題しています。本問とあわせてご確認ください。

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